2-1.USBオーディオのデータ処理
2-1-3.USBオーディオドライバーについて
USBオーディオドライバーのおもな規格は、「USB Audio Class 1.0」と「USB Audio Class 2.0」の2種類です。
USB Audio Class 1.0はWindows/MacOSともに組み込まれており、OS標準ドライバーではUSB1.1通信によりデータ伝送をおこなっています。USB Audio Class では、オーディオデータが途切れないように一定の転送量を確保する「アイソクロナス転送」が採用されています。USB1.1の転送速度は最大12Mbpsのため、容量の大きな高音質データは転送が追いつかず、24bit/96kHzの音源が上限となります。
24bit/96kHzを超えるハイレゾ音源も扱えるようにと考え出された規格が、USB Audio Class 2.0です。
USB Audio Class 2.0は、最大480MbpsのUSB2.0(High-Speed)通信によりデータ転送をおこないます。MacOSでは標準対応していますが、Windowsには現状含まれていないため、別途ドライバーのインストールが必要です。
USB Audio規格 | USB Audio Class 2.0 | USB Audio Class 1.0 |
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USB規格 | USB 2.0 | USB1.1 | |
転送モード | Hi-Speedモード(480Mbps) | Full Speedモード(12Mbps) | |
USB Audioドライバー | Windows | 別途用意する必要があります | Windows 2000以降に標準で含まれています |
MacOS | MacOS X 10.6以降に標準で含まれています | MacOS 9以降に標準で含まれています | |
備考 | 24bit/96kHzのデータ伝送が上限 |
市場にある24bit/192kHz以上対応のUSBオーディオ製品は、USB Audio Class 2.0を採用しているものがほとんどですが、RALシリーズには、USB2.0 EHCIドライバーがもつHigh Band WidthモードとUSB Audio Class 1.0 クラスドライバーを組み合わせて、24bit/192kHz音楽データの転送を実現したモデル(※)があります。
※対象USBオーディオ製品:RAL-24192HA1、RP-24192UT1、RAL-24192DM1
なお、USB2.0通信をおこなうUSBオーディオ機器は、USB3.0ポートでは一部のパソコンでうまく動作しない場合があります。
USB2.0ポートに接続するか、USB2.0規格のUSB HUB(セルフパワー(ACアダプタで電源を供給する)タイプ)を介して接続
する方が安定して動作します。